今日は！トラ猫塾長です！
今回は、中学校2年生地学分野の【気団と前線】について提案をします。
- 単元の流れを確認したい!
- どんな活動をすればいいの？
- 授業の導入はどうすればいいの？
単元計画
ここでは、それぞれの時間で設定する課題と生徒に理解させたい内容を一覧にします。
１時間ごとの詳細については、次の内容でまとめてご紹介します。
- 今回のテーマ
- 本時の課題
- 本時のまとめと生徒に理解させたい内容
- 中心となる活動
- 導入
以上の①～⑤についてまとめていきます。
| 時数 | 本時の課題 | 生徒に理解させたい内容 |
| １ | 大気はどのようにして動き、天気とかかわっているのだろう。 | ①気圧の高いところから低いところに向かって風がふく。 ②高気圧と高気圧の中心の大気の動き ③大気の動きと変化の関係 |
| ２ | 日本付近の低気圧や高気圧は、どのような規則性を持って動いているのだろう。 | ①日本の付近の低気圧や高気圧は西から東へ移動する。 ②低気圧や高気圧の移動に伴って天気も変化する。 |
| ３ 本時 | 性質が異なる気団によって、天気はどのように変わるのだろうか。 | ①寒冷前線のでき方と雲の特徴 ②温暖前線のでき方と雲の特徴 |
| ４ | 地球規模での大気の動きは、どのような仕組みで生じているのだろうか。 | ①地表が太陽から受ける光の量は緯度によって異なる。 ②緯度によって気温が異なることで地球規模の大気の動きが起こる。 |
本時の課題
《性質が異なる気団によって、天気はどのように変わるのだろうか。》
本時のまとめと生徒に理解させたい内容
本時のまとめ
| 寒冷前線 | 温暖前線 | |
| 雲の種類 | 積乱雲 | 乱層雲 |
| 天気 | 激しい雨が短時間降る | おだやかな雨が長時間振る |
| 風向 | 通過後、北寄りの風 | 通過後、南寄りの風 |
| 気温 | 通過後、気温が下がる | 通過後、気温が上がる |
生徒に理解させたい内容
- 寒冷前線のでき方とその特徴
- 温暖前線のでき方とその特徴
まとめの内容について、しっかりと流れの中で理解させるようにしていくことが大切です。
中心となる活動
下の図から、寒冷前線のまわりと温暖前線のまわりの気温・風向・天気について考える活動をします。
そこから、実際の天気図と気温、気圧、天気、風向・風力のグラフから以下の３つの視点で考えさせます。（個人→グループ）
- 気温が急に下がったのは何時ごろか。また、このとき、風向はどのように変化したか。
- 気温や風向の急な変化が起こった理由を、天気図を参考にして考えてみよう。
- 気圧がグラフのように変化した理由を考えてみよう。
今回もノートやグループワークで使ったワークシートを評価するということを伝えます。
ノートやワークシートの評価の視点は以下の通りです。
評価の視点
- 寒冷前線と温暖前線で発生する雲をもとにどのような雨が、どのくらいの期間降るか説明している。
- 低気圧のまわりの風向や気団の性質をもとに、気温や風向の変化について説明している。
今回は、Googleスライドを使ってグループワークを実施しました。
この画像のような資料に、暖気の位置、寒気の位置、風向、雲の種類などを記入させながら説明できるようにグループで考えていく活動をしていきます。
導入
まず、ウォーミングアップとして気団や前線などの基本的な用語を確認していきます。
スライドのアニメーションを使って隠しながら生徒に見せることで、定着にもつながります。
そして、冷たい空気と暖かい空気が混ざるときの空気の動きを演示実験で生徒に見せ、寒冷前線や温暖前線のようすを図でイメージさせます。
その後、温帯低気圧が以下の順番でできることを確認していきます。
- 寒気と暖気がぶつかり、停滞前線ができる
- 低気圧が発生し、反時計回りに風がふきこむ
- 寒冷前線・温暖前線ができる
- 寒冷前線が温暖前線に追いつき、閉塞前線ができる
- 閉塞前線ができると温帯低気圧は勢力を弱めていく
このとき、低気圧や高気圧が西から東へ移動していることも押さえておくことが大切です。
まとめ
今回は、前線の種類や性質、温帯低気圧のでき方、温帯低気圧のまわりの気象要素についてまとめていきます。
そこから、実際の天気図やグラフの変化からある特定の地点の気象要素が温帯低気圧の動きと合わせて説明できるように生徒に考えさせていくことが重要です。
温帯低気圧については、入試問題等にもよく出題される範囲なので、本質的な気団の動きやは前線の性質について知識を押さえながら考えられるように活動していくように授業を設計していきましょう。
