こんにちは!トラ猫塾長です!
最近、宇宙関係のビジネスが盛り上がりを見せていますよね。
【宇宙インターネット】、【宇宙ビッグデータ】、【宇宙工場】、【宇宙資源エネルギー】といった、宇宙ビジネスのキーワードについて解説していきます。
また、これらのキーワードをもとに、小中学生の自由研究を進めていくのも非常に面白いと思います。
- 宇宙開発って何のためにしているの?
- 宇宙ビジネスって何?
- 宇宙ビジネスで何が変わるの?
宇宙ビジネスって何?
国から民間へ
これまで、宇宙開発といえば国が主導で行ってきました。しかし、安定した技術やノウハウの蓄積があるものについては積極的に民間に任せる流れが進んでいます。
宇宙ビジネスの基盤は「人工衛星」
宇宙産業といえば、ロケットの打ち上げの報道が目立ちますが、重要なのは宇宙に運ばれているものです。特に、人工衛星は宇宙ビジネスにとっても重要なものになります。
人工衛星の用途は主に3つです。
①通信・衛星放送
②地球観測衛星(リモートセンシング衛星)
③測位衛星(GPSなどに利用)
宇宙ステーションの活用にも注目!
宇宙ステーションとは、そもそも実験や開発を行うために、人が長期滞在する場所のことです。現在運用中の、国際宇宙ステーション(ISS)は、地球をぐるぐる周回しながら、さまざまな科学実験や、人工衛星の軌道投入などを行っています。無重力の特性を生かして新薬開発や半導体の開発などを行っています。
注目されている宇宙ビジネス
宇宙インターネット
宇宙に、膨大な数の通信衛星を張り巡らせることで、地球を宇宙からブロードバンド・インターネット網で覆うことを宇宙インターネットといいます。
現在は、海底や地上のケーブルを通してインターネットを接続できるようにするというのが一般的ですが、海や山のど真ん中など回線を引くのが難しい地域もたくさんあります。
しかし、宇宙に配備した衛星を活用すれば、いつでもどこでもインターネットにつなげることができます。
回線を引くのが難しい地域でも通信ができるようなるという宇宙インターネットですが、数百kmの低軌道に多数の小型衛星を打ち上げ、コンステレーション(編隊)を組み、世界のあらゆる地点の上空につねにどれかの衛星が存在するように配備する必要があります。
そのため、たくさんの衛星が必要になり、全世界をカバーするためには数千機から数万機という膨大な数の衛星が必要になるといわれています。
宇宙ビッグデータ
衛星写真の解像度が上がったことで、衛星写真を活用したシステムも作られるようになってきました。
例えば、農作物の発育具合をチェック・管理することができたり、交通量や駐車場をモニタリングすることでエリアや時間帯ごとの需要予測を行うことができたりします。
宇宙ビッグデータの登場で、これまで蓄積していたデータがすべて【位置情報】として可視化されます。
宇宙工場
宇宙で工場をつくることにどんなメリットがあるのでしょうか?
「製薬」や「半導体」という分野での研究で、宇宙の環境ががんや風邪の特効薬ができたり、老化防止のヒントが得られたり、未知の新材料が生み出せたりといった、なにか大きな成果が得られるのではないかということが考えられています。
特に、宇宙の環境は半導体の製造にとって、とても好条件がそろっています。
では、半導体をつくる好条件とは何でしょうか。
半導体をつくる際に、重要な3つのポイントについて考えていきます。
①不純物が混ざりにくいこと
②添加物が均一に散らばっていること
③きれいな結晶を作ること
これらのポイントを達成し、地球上で半導体を製造するのは、非常に難しいことなのです。
地球上には、身のまわりに無数の物質があること、地球上には重力があるため、重いものは下に、軽いものは上に行くことから、均一に混ぜることが難しいことがあげられます。
これらの難しい条件をずっと簡単にしてくれる環境が、宇宙なのです。
宇宙ステーションの中は、地上の100万分の1ほどの重力しかないため、容器を浮かせた状態で、触れることなく製造できるため、不純物が混入する可能性を大きく減らすことができます。
また、地上の100万分の1程度の重力なので、重いものや軽いものが関係なく混ざることができます。
このように、宇宙で半導体を製造することができれば、地球で製造するよりも高品質な半導体を製造できる可能性が高いのです。
まとめ
「宇宙開発って何のために行っているの?」「宇宙ビジネスって何?」という疑問に少しはお答えできたのではないでしょうか?
宇宙開発は、今後も発展していく可能性が十分にある分野です。
宇宙に興味をもって学んでいくことで将来の仕事やビジネスにつながるヒントが得られるかもしれませんね。