こんにちは!トラ猫塾長です!
今回は、学校が目指すべき個別最適な学びとはどのようなものか語っていきます。
GIGAスクール構想の目的を端的に言うと、「学校のDXを進めて、できた時間で個々の生徒に向き合いましょう!」ということだととらえています。
しかし、具体的にどのような取り組みをしていけばよいのでしょうか?
一つの考え方と3つの具体例を紹介します。
- GIGAスクール構想って何?
- 個別最適化って何をすればいいの?
GIGAスクール構想の目指すところは?
GIGAスクール構想とは?
GIGAスクール構想とは、
【Society5.0に向けて、1人1台の端末を整備し、誰一人取り残すことのない公正に個別最適化された学びや創造性を育む学びに寄与するもの】といえます。
要するに、データを蓄積し、AI的なアルゴリズムを構築し、必要なところに最適な支援をすることだと言えそうです。
このことから言えることは、学校として、データを蓄積し、エビデンスベースで解決策を模索していくことが求められているということです。
フィルターをかける
学校のDXの方向性の一つは、アルゴリズムを構築し、蓄積したデータをもとに個別の対応が必要かどうかフィルターをかけることだと考えています。
たとえば、学校生活への満足度が高く、自立している生徒に対しては、時間をかけた面談の優先度は低くなります。
逆に、学校生活に悩んでいる生徒や、学習につまづきがある生徒は、優先的に時間をかけて面談をしていく必要があります。
これまでの学校では、生徒の状況を把握するために紙でアンケートをとり集計に追われたり、1人10分程度の面談を行ったりしていました。
そこを生徒指導の記録をスプレッドシートで共有したり、Google formsで小テストやアンケートをとったりして生徒の状況を手軽に収集することでできた時間を個別の指導に充てるというようなイメージです。
ここで、とても重要になってくるのはアプリケーションの使い方ではなく、どのようなデータを集め、どのようなアルゴリズムでフィルターをかけていくのかということです。
情報の粒度を細かくしすぎると、解像度が高くなる分、日々の情報処理の量が増えます。
あえて、粗目に設定しておくことで、生徒と教員の負担が少なく、かつ、大雑把な状況が把握できるという設計にできるとベストだと思います。
例えば、週に1度情報を集めてフィルターをかけ、共有します。
共有した情報をもとに、担任の先生が週に2~3人の生徒を中心に声を掛けたり、観察したりします。
これらの活動は、これまで教員の主観と経験によって行われてきました。
そこに、データを紐づけることで精度が上がり、どこに注力すべきか見えてくるはずです。
もちろん、フィルターのかけ方については継続的に議論がされるべき問題です。
例1 小テストや自己評価でフィルターをかける
Google formsを活用して小テストやアンケートを行います。
小テストやアンケートの結果を“短期”と“長期”で活用していくことが考えられます。
短期的には、小テストの結果が悪い生徒や、アンケートの結果から面談が必要な生徒を
例2 生徒指導の記録でフィルターをかける
- 生徒の記録を各担任がスプレッドシートに記入する
- 生徒指導を中心に、面談が必要か判断する
- 面談が必要な場合は、面談を行い結果を記録する
- 面談が必要ない場合も、気になることが短期間に3回累積されれば面談を実施する
このような流れは一例ですが、このように記録を共有しつつ、見える化しておくことで先手を打つことができます。
また、継続していくことで傾向が見えるはずです。
例3 解説動画を配信してフィルターをかける
問題の解説動画を生徒に配信することで、動画を見れば理解できる生徒と、動画を見ても理解できない生徒に区別することができます。
そうすることで、先生が対応する必要がある生徒にしっかりと注力することができます。
まとめ
- GIGAスクール構想は、全員一律の指導をするのでは無く、蓄積したデータをもとに必要なところに必要なリソースを当てることを目指している。
- 「どんなデータを集めるか」と「データに対してどのようにフィルターをかけるか」この2点について学校現場は考えることが大切だ。