学習法

思考力がアップする中学校の授業作り方!

こんにちは!トラ猫塾長です!

今日は、思い切って授業について解説します。

授業づくりの正解はありませんが、1つの考え方だと思って読んでみてください。

授業づくりの大まかな流れは、

  1. 50分間で、ゴールを明確にする。
  2. 授業のゴールから課題を考える。
  3. 既習事項や身近な体験と課題を結びつける。
  4. 既習事項や身近な体験からゴールにたどり着くための思考の流れをつくる

の4ステップだと考えています。

では、具体的にこの4ステップをどのように1時間の授業に落とし込んでいくのか解説します。

こんな疑問にお答えします。
  • 授業のゴールはどのように考えればいいの?
  • 生徒にとってわかりやすい授業ってどんな授業?
  • 50分の中で、生徒に考えさせる場面はどう設計すればいいの?

授業の大枠を考える

授業は50分しかないので、要点をしぼって授業を展開していく必要があります。

では、どのように要点をしぼるかというと、授業の内容を2つに分解してみます。

  1. 既習事項や身近な経験から課題を導く場面
  2. 課題の解決に向けて思考する場面

この2つの場面をどちらも充実させるのはけっこう難しいです。

そのため、ある程度は時間で区切っておく必要があります。

一番やりたくないのは、思考する時間が取れずに、先生の解説で終わってしまうことです。

そうならないように、課題を導く場面は、およそ15分程度。思考する場面は30分程度とある程度の目安を持っておくといいと思います。

授業の大まかな流れ
  1. 課題を導く場面
  2. 思考する場面

授業のゴールを考える

授業のゴールは、いろんな考え方があると思いますが、高校入試の問題や大学入試の問題、新聞の記事などをヒントにして考えています。

題材を見つけたら、どんな思考力を働かせるのかを考えます。

これは、NHKの番組「テキシコー」の中にある【プログラミング的思考】を参考にしています。

プログラミング的思考
  1. 小さく分けて考える
  2. 手順の組み合わせを考える
  3. パターンを見つける
  4. 大事なものだけ、抜き出して考える
  5. 頭の中で手順をたどる

  出典:NHK for School テキシコー

たとえば、サクラソウが自家受粉をできない理由を考えさせる課題を生徒に考えさせるとします。

働かせるプログラミング思考は、④大事なものだけ、抜き出して考えると⑤頭の中で手順をたどるの2つです。

このように、課題と合わせて働かせる思考をイメージしておくと授業の流れをつくりやすくなります。

授業の課題を決める

授業の課題は、ゴールから逆算して考えます。

たとえば、サクラソウがやくと柱頭の位置関係で自家受粉ができないことを考えさせたい場合は、【サクラソウが同じ種類の花で受粉できないのはなぜだろう?】などと課題を逆算して考えていくといいと思います。

しかし、授業の導入や思考する場面とのつながりを考えて、言葉を考えていく必要があります。

既習事項や身近な体験と課題を結びつける

ここまでくれば、授業の背骨はできます。

逆に言うと、ここまでがしっかりしていないと面白い導入を考えても整合性が取れなくなってしまい、何が狙いなのかがわかりづらくなってしまいます。

授業の導入は、いかに効率よく既習事項や身近な体験や現象を生徒に見せるかが大事になってきます。

既習事項は、小学校の内容をもとにするといいです。

導入にインパクトを持たせたいのであれば、新聞記事や時事ネタから探してみるのも方法の1つです。

課題と授業のゴールを結びつける

ここでは、生徒の思考の流れをサポートする手立てをたくさん用意しておく必要があります。

理想は、生徒が気づくことです。

しかし、それが難しいこともあるので、その場合に生徒をサポートするための準備をしましょう。

ただし、手当たり次第に考えるのではなく、どんな考え方を利用するとよさそうかあたりをつけておくことで、効率よく生徒の思考の流れが予想できると思います。

例えば、④大事なものだけ、抜き出して考える場合では、図に印をつけるなどの活動をすることで生徒は大事なところを抜き出しやすくなります。

⑤頭の中で手順をたどる場合は、最初と最後の状況を示すことで、その間の状況を推測しやすくなります。

このように、働かせるプログラミング思考を参考に、生徒へのサポートを考えると考えやすくなると思います。

まとめ

  1. 50分間で、ゴールを明確にする。
  2. 授業のゴールから課題を考える。
  3. 既習事項や身近な体験と課題を結びつける。
  4. 既習事項や身近な体験からゴールにたどり着くための思考の流れをつくる

授業の作り方はいろいろあると思いますが、大事なポイントを明確にして50分が最大限有効に利用できる授業をつくっていけるといいですね!