金融教育

物の価値ってどう決まるの?わかりやすく解説!

物の価値は絶対的なものではなく、相対的なものです。

常に、需要と供給の関係で物の価値が決まります。

最近、記憶に新しいのは、コロナ禍とです。

これは、需要に対して供給が追いつかなかったことが原因です。

そのため、マスクの価格が上昇することに賭けた人がマスクを買い占めて価格が上がったところで売り、利益を上げたなんてこともありました。

逆に、マスクは高値で売れるからマスク会社をつくろう!とマスクを売ろうとしたところ、マスクの供給が追い付いて、マスクの価格が下がり狙っていた利益を得られなかった人もいたようです。

このように、物の価値は相対的に決まっています

これは、株や社債、国債、貨幣、金、銀、プラチナなどの金融商品も同様です。

そして、金融商品以外に、原油や木材なども同じです。

こんな疑問にお答えします
  • お金の価値ってどうやって決まっているの?
  • インフレ・デフレって何?
  • 円安・円高ってどうやって起こ

身近なものの価値

物の価値が相対的に決まるというのは、何も特別なことではなくみなさんの日常にも当たり前にあります。

塾長が小学生のころ、こんな経験をしました。

夏に給食の牛乳の価値が高まるという経験です。

トラ猫塾長

塾長が小学生のころ、 学校にお茶を持って行ってはいけないという決まりがあったんだ。

今のご時世じゃ考えられない、なかなかブラックな校則だよね!

トラ猫太郎

今じゃ考えられないですね...

のどが渇いたときは、どうしてたんですか?

トラ猫塾長

水道水を飲むか、給食の牛乳でのどの渇きを潤すしかないよね...

水道水も、おいしくはないし給食の牛乳が大事な水分補給だったんだ!

トラ猫太郎

そんな時代があったんですね...

トラ猫塾長

そんなわけで、牛乳が余ろうものなら、1個の牛乳を10人で取り合うくらい牛乳の需要は高まっていたんだ。

このように、夏の暑い日に水しか飲めない小学生にとって、牛乳の価値は爆上げです。

対照的なのは、冬の牛乳です。

休みの生徒がいなくても余るくらい、飲む人が少ないのです。

牛乳好きな子が、2本ずつ飲んでも余るくらいでした。

これは、供給される量が変わっていないにもかかわらず、需要が減ったため牛乳の価値が下がった状態です。

このように、みなさんの身のまわりにも物の価値が常に変化していることを実感できる例があるはずです。

例えば、夕飯が焼肉のときはご飯争奪戦が起こるとか、いろんな場面で物の価値が変動する場面に出会うと思います。

インフレとデフレ

インフレって何?

インフレとは、インフレーションの略称で簡単に言うと【物の価値が上がること】です。

物の価値が上がるということは、需要が高まっているということです。

具体的に言うと、牛乳の人気が高まりスーパーでは牛乳は品薄状態。

需要に対して供給が追い付かないときに、物の値段が上がるインフレーションが起こります。

しかし、インフレが起こるということは牛乳に対してお金の価値が下がっている状態になります。

これは、外国のお金と日本円に対しても起こることで、日本円の価値が下がるということは相対的に外国のお金の価値が上がるということです。

これを、円安といいます。

デフレって何?

デフレとは、デフレーションの略称で簡単に言うと【物の価値が下がること】です。

物の価値が下がるということは、需要が低いということです。

先ほどの例でいうと、牛乳が全く売れず、在庫を残さないために値段を下げてでも売ろうとしている状態です。

デフレが起こると、インフレのときとは逆に、外国のお金に対して日本円の価値が下がる円高が起こります。

円安と円高

円安が起こるとどうなる?

円安が起こると、何が起こるのでしょうか?

日本円と米ドルの例で考えてみましょう。

1ドル=100円だったものが、1ドル=120円になったとしましょう。

1000ドルで10万円のものしか買えなかったのが、1000ドルで12万円分の買い物ができます。

外国人から見ると円安では、海外旅行が安くできるということがわかります。

また、海外の企業からしても、円安が起こると日本から輸入するとお得に輸入できることがわかります。

円安になると輸出が活性化し、景気がよくなる傾向にありますが、インフレに向かう傾向があります。

円高が起こるとどうなる?

これも、円安とは逆のことが起こります。

1ドル=100円だったものが、1ドル=80円になったとしましょう。

1ドルが安くなったということは、相対的に円が高くなったということです。

そうすると今まで、100ドルの物を買うときに1万円必要だったのが、8000円ですむようになります。

つまり、日本人が外国に旅行に行くときは安く旅行ができるようになります。

しかし、輸出をしようと思っても円が高いので海外の企業はなかなか買ってくれません。

日本の経済にとっては悪影響が出て不景気になる傾向があります。

このような、円高の状況ではデフレがさらに進む傾向があります。

貯金の本質は?

ここから見えてくるのは、日本はこれまでインフレが起こってこなかったので貯金をするリスクは少なかったのです。

しかし、今後、もしインフレが起こったとしたら日本円の価値は下がってしまいます。

相対的に、外貨や金などの価値が上がってきます。

貯金のリスクがなかったのは、これまでの日本でインフレが起こっていなかったからです。

言い換えれば、貯金だけをしている人はインフレが起こらないことに集中投資をしているということです。

そのため、金や外国の貨幣を持っておくことが日本のインフレリスクに対する保険になります。

このような、物の価値の本質を理解して、お金と付き合っていくことがとても大切だと思います。

お金とは何か?価値とは何か?という疑問を学校教育の中で取り扱っていく必要があると思います。、

まとめ

  • インフレは物の値段が上がること
  • デフレは物の価値が下がること
  • 円安は、輸出が活性化し景気がよくなる傾向があるが、インフレに向かう傾向がある。
  • 円高は、輸出による利益が出にく不景気になりやすい。(円高不況)

今回紹介したのは、あくまで物の価値と経済活動の一例です。

ほかにも、いろんな視点で日本や外国の経済を眺めてみると面白いですよ!

塾長もまだまだ勉強中まだまだ勉強中です。一緒に学んでいきましょう!